2021年1月3日日曜日

2021年正月の雑感

パンデミックの起きた2020年が終わった。 ウィルスという存在が、これ程成熟した人間社会を硬直させるということ、恐ろしいなと思う。 科学がこれ程までに発展した現代の価値観を変える、新しい転換期に入ったのではないかと思う。

常時マスクは新たな発見

2020年の4月あたりから、人前に出る時には必ずマスクを着けるようになった。 最初は抵抗があったが、既に外で着けていないと不安さえ感じるようになった。 自分がマスクをしていること、おそらく社会でみんなマスクをしていることで、今シーズンは今のところ風邪気味になったりすることなく暮らしている。例年だと秋あたりからノドに違和感があったり、鼻水が出たりすることがしばしばあったので、その効果に驚いている。もちろん、マスクだけの結果ではなく、手洗いや除菌の徹底だったり、ソーシャルディスタンスの意識や、外出先の吟味などを社会全体で行ってきたことも大きいのかも知れない。

子供の頃読んだ「ドラえもん」のマンガに、未来の人類みたいな画があって、それを思い出している。 ロボットや機械に依存して手足の筋力が減少してひょろひょろになって、大気汚染が進んで鼻毛が進化してボーボー生えているものだ。 常時マスクはこれに近いかも、と少し思っている。

ヒトは7万年前あたりに被服を発明し使い始めたらしい。火山の大噴火による寒冷化がきっかけとも言われているそうだ。当初は毛皮か何かなのだろうが、どこかで衣服が発明されて、ある家族かある集落かに伝播し、その技は瞬く間に拡散していったのではないかと想像している。一度着てしまうと、ひとつの様式と化しファッションという意識も高まっていったと思う。この度のマスクもこれに近い状況になってきているように感じる。

自然界からの警鐘なのか

新型コロナウィルスの流行は、生物の連鎖で成り立っている地球から人類への警鐘のように感じている。 自在に世界中を移動し、欲する物を運び、我が物顔に地球の資源を使いまくり、ソフト的な生態系の頂点に立つ私たちヒト。行き過ぎた社会に警鐘を鳴らされているように感じている。

サピエンス全史

日本でも2016年の刊行以来話題になってきた『サピエンス全史』(ユヴァル・ハラリ著)を興味深く読んでいる。 我々ヒトは、地球上の他の生き物と比較して、どういった身体的特徴を備え、それゆえにどのように進化してきたのか、自分という存在や、自分の日々の営みが本当にちっぽけに思えてくる本で、ページをめくる度に驚愕している。

ことばは進化する

言語は常に進化すると、日頃から思っているが、こういう方向に変わってきたかもと思うことがある。
誤変換
フリマサイト「メルカリ」を見ていて、誤変換の多さが気になっている。 誤字に気づいていないのか、とも思っていたが、誤字などどうでもいいという空気も感じる。 この誤字や誤変換はどうでもいい、なんでも通じる。というのも言語の進化かもと思い始めている。
新しい訓読み
大晦日に歌番組を見ていると、歌詞に驚くような訓みをあてている事にちょっと驚いた。 古くから「瞬間」=「とき」とか色々あったと思うが、もっと難解な漢字を使っている歌詞が目についた。 これも、想像するに変換主体の作文から生まれているような気がしている。

以上。正月雑感でした。